銀座のホステスが教える『話題作りのテクニック』
もくじ
楽しい話題、興味深い話題を持ち出して話ができるような人はとっても魅力的に見えます。ついつい耳を傾てもっと話を聞きたい、といった気持ちになってしまうのではないでしょうか。
ただ、自分にとって興味がない話をされてしまうと話を聞く気すらなくなってしまうものです。
では、楽しい話題、興味深い話題とはいったい何なのでしょうか?
“興味を持たれる話題”というのは1つだけではない
人が話を聞きたくなるような話題を抑えておけば会話が弾むはずです。
しかし、その話題は「コレ」という決まったものはありません。つまり、答えは1つだけではないのです。
会話をするお相手は1人だけではなく、幅広い年齢層の方と話すこともあれば、様々な職種の方々とお話することもあるでしょう。出会う人の人数程、話題の種類もあるということです。もちろん出会う人、一人一人専用に話題を作らなければいけないということではないですが、『お話上手』といわれる方々は様々な知識、豊富なネタを持っており、様々な方に合わせて話題を提供していることは事実です!
この、お話し上手の中でもホステスさんの話題の提供に関しては、見習いたいほどのスキルです。会話のお相手をする方が何の話題で喜んでくれるのかを瞬時に判断し、適切な話題を出すスキルは驚きです。
どうやって相手が喜ぶ話題と判断するのか
自分自身が知っている話題をもとに会話をするだけでは会話を盛り上げるのはとても難しいでしょう。もし、相手の方がその話題に関して興味があれば別ですが、相手の趣向も考えずにどんどん会話をしてしまっては「この人は自分勝手だな…」というレッテルを張られ兼ねません。
そんなことにならないためにはコツがあります!
それは相手の話をじっくり聞く『聞き上手』の役になることです。もし、相手の方から話題が出てこなければ話題を引き出させるように、相手の方が話したそうにしていることを聞き手の立場から質問をするということをしてみるとよいでしょう。大抵の人は、話を聞く側よりも自分の話を聞いて欲しいという欲求があるものです。じっくり話を聞いてくれる人には、より好感を抱くようになるものです。
また、相手の話を聞くことで、会話の中からどんなことが好きなのかなどを知ることもできます。相手の好みや興味を持っていることに関して質問や話題を投げかけていくことで「この人はお話し上手な人だな」というイメージを持ってもらいやすくなります。
銀座の一流ホステスの方々が実際にやっているテクニックの1つに、1セット60分の中での会話構成があります。
60分のうち50分はお客様が、残りの10分はホステスが話すような構成になります。
銀座のホステスが実践する初対面で会話を弾ませるテクニック
銀座で働くホステスさんはどんな方とでも楽しい会話をされています。そんなテクニックを見ていきましょう。
① 会話を導けるような流れを作る
初対面の方であれば、最初から突っ込んだお話をするのは難しいですよね。なので、まずは話をスムーズに進められるように、一般的な話をしていきましょう。
例えば、その日の天気の話「今日は急に雨が降ってきましたが、傘はお持ちでした?」などや、「今日はすでにどこかのお店でご飯を召し上がりましたか?」などの話題です。そしてポイントなのは”はい or いいえ”と、スグにでも答えられる話題をで会話を進めていくことです。
② 相手の方の褒めポイントを見つけて褒める
会話の流れを作った後には、相手の方を褒めるポイントをいくつか探して、褒めてみてください。決まった話題ではなく、何でも良いのです。
例えば、相手が身に付けているものを褒めてみるのも良いでしょう。「そのカフスボタンのデザイン、他ではなかなか見かけない素敵なデザインですね!」や、「ワイシャツはエリのステッチまで気の利いた、細かなデザインでお洒落ですね!」などです。
人は大抵のことであれば、褒められて悪い気はしないものでしょう。ただ、明らかに「これはお世辞だな…」と思われてしまっては意味がないので、自分が率直に良いな、と感じたポイントを素直に褒めるのが一番です!
③ 相手のお話を聞く!そして、相手の興味や好みが何かを探っていく
会話が流れて弾みそうになってきたタイミングで次のステップです。お酒を飲んでいる際のついでに好みのお酒のお話をしてみたり、興味を持っていること、趣味のお話などの話題にシフトさせていきます。様々なテーマの話題を投げて、相手が興味を現す話題が何なのかを見極めていくと良いでしょう。顔の表情やしぐさで、興味のアルナシはわかってくるものです。相手が興味を示されたなかった話題は掘り下げるのはやめて、まずはお相手にマッチする話題を見つけるまで、浅く広く話題を提供していくことが良いでしょう。
④ 会話の内容だけでなく、相手の話すトーンや表情などもチェックする
基本スタイルは相手のお話を聞くことがメインです。自分のお話は二の次にしましょう。会話が弾んでくる中で、相手の方がお話をする比率が増えてくると良いですね!
そして、例えば、お相手の方がこんなことを言ったとします。「新しいプロジェクトリーダーに任命されてしまって、忙しくなって参っちゃうよ…」これは文章だけで見ると、愚痴のようにも読み取れます。しかし、話題を出したお相手の表情や会話のトーン、しぐさを見て嬉しそうに話しているとしたら、その方の本心は”プロジェクトリーダーに任命されて嬉しい”ということなのです。
つまり、言っている内容をうのみにするのではなく、相手の本心はどうなのかを表情などから読み取ることも大切なのです。
⑤ 相手が話しやすくなるように質問をする話法
会話の流れでもちろん自分が話すターンになることもあるでしょう。自分の番になったからといって、自分の話を長時間することはナンセンスです。では、どのように振る舞うことが良いことなのでしょうか。
ポイントになってくるのは、相手に質問をするということです。例えば「最近、焼き鳥にハマっているんです。オススメの焼き鳥屋さんはありますか?」など、自分の話を1割、それ以外は相手のお話を聞くための質問をして、お相手の会話の話を聞く、ということです。これは1対1で会話をする時の流れですが、複数人で話す際には「〇〇さんは、どうですか?」など、様々な方に話題を振るのも良いでしょう。こうすることで、たくさんの方へ話題を提供することができます
相手のことを考えた上で会話をすることが大切
どんなことを話したら良いか…と話題に関して難しく思うことはありません。また、話題は1つではありませんので、様々な話題をストックしておくことは大切です。この様々な準備しておいた話題を相手の方に提供していく。その繰り返しの中で、どの話題がハマるのかを見つけていくだけなのです。より会話が盛り上がるポイントとしては、お相手の方がお話をされている際にリアクションをし、”話を聞いていますよ”という表情をアピールすることです。すると、会話をするお相手の方もより話していて気持ちよくは会話を進めていけるようになることでしょう。
このように話題を作り、会話の流れを誘導していくことで、結果的に「この人はとってもお話が上手な方だな」という印象になるものなのです。自分が上手に話をすることではなく、相手に上手に話をしてもらうための雰囲気を作ることが1番のテクニックになってくるでしょう。